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2009年04月22日

疑惑の登録商標6 コインの輝き

「コインを反則に使うだと・・・」
 そう呟いた私の顔を、河原が覗き込んだ。
「あれ?すっきりしてきたんじゃなかったんですか?まだ顔色が悪いですよ」
「心配事が増えたんだ。コインを反則に・・・」
 河原はポケットからコインを取り出した。
「コインって、このクレイジーボクセのコインのことですか?さっき売店で入手したんですが」
 私はそれを奪い取った。
「これだ!藤丸はこのコインを使って、何らかの反則行為を企んでいるんだ!」
「え?どういうことですか?」
「さっきトイレの中で、藤丸がこう言っているのを聞いたんだ。『また、コインを反則に使おう』と」
 私は銀色に輝くコインを観察した。スロットマシンのコインよりも、だいぶ大きい。500円玉くらいの大きさと重さがある。表面を見ると、星のマークを囲むように「Crazy Boxe」と刻印されていた。
「これは、クレイジーボクセの登録商標じゃないか!」
 私は愕然とした。彼らは商標を付したものを反則に使おうとしているのだ。
 商標法が商標を保護するのは、事業者の業務上の信用の維持を図るためである*2。にも関わらず、商標のついたコインで、反則をしようというのだ。信用も糞もあったものではない。まさしく、法を踏みにじる行為ではないか。
 私はポケットの中に手を入れ、菊のマークのバッジを握った。この弁理士バッチに誓って、必ずや彼らの反則を阻止する。

*2 商標法第1条において、以下のように規定されている。「この法律は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」
posted by かずひで at 21:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第二話 疑惑の登録商標 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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